こんにちは、健康オタクのAI(@kwhr_ai )です。
経済協力開発機構(OECD)による、2019年の睡眠時間の調査結果によると、日本人の平均睡眠時間はだいたい7時間(442分)です。
これはアメリカ(528分)やフランス(513分)、イギリス(508分)と比べて1時間も短いものです。

OECDの統計結果(2019)より作成したグラフ
つまり、世界的にみて日本人は非常に短い時間しか睡眠に割いていません。
そして年々、その睡眠時間は減少傾向にあるのです。
しかもこれはあくまでも平均であり、働く社会人であればさらに短い時間しか睡眠時間を確保していないと考えられます。
睡眠時間が短いことの、何が悪いの?なんて思う方もいるかと思います。
そこで、今回は、睡眠不足(短時間睡眠)や、”睡眠負債”と呼ばれる睡眠不足が蓄積した状態の危険性についてのお話です。
もくじ
睡眠負債とは

睡眠負債とは、睡眠不足が蓄積することによって起きる不調のことです。
お金の負債と一緒で、ちょっとずつの睡眠不足が蓄積すると、結局は大きな借金を抱えることになります。
週末の寝だめは意味がない
つまり、週末の寝溜めによって解消しようとする人もいますが
まず無理です。

平日(もしくは日常的)の睡眠負債は、どんどん蓄積していきます。
そうすると、“寝溜め”では対応できていないのがわかると思います。
このような蓄積する睡眠不足、実はその生活習慣によって、身体や脳みそに悪い影響を及ぼしているかもしれません。
では、睡眠不足によって起きる不調を3つ挙げていきます。
睡眠不足によって起きる不調
① 太る(ホルモン分泌)

肥満は、遺伝的要因が主な原因とは言えども、やはり大切なのは環境要因であり、ライフスタイルがダイレクトに影響しています。
短時間睡眠の場合、私たちの身体の活動量からホルモン分泌に影響します。

2006年の「睡眠と肥満の関係性の研究」をまとめたビューによると、睡眠不足による肥満の流れは、上図で示すように種々の要因からなります。
レプチン:ホルモンのひとつで、食べる量を抑制する、あるいは私たちの身体のエネルギー消費量を増やす働きを持っています。
グレリン:胃から分泌されるホルモンで、レプチンとは対照的に食欲を増進させる働きを持ちます。
睡眠不足によって、レプチンの分泌量は減少し、グレリンの分泌量が増加してしまうのです。これだけでも、睡眠不足の人は肥満への道まっしぐらであることは、お分かりいただけると思います。
他にも、睡眠時間が短くなることで起きている時間が長くなり、ご飯を食べる時間も物理的に長くなります。(つまりカロリー摂取量が増えます)
そして睡眠不足で疲労感が抜けないと、日常生活での活動量が減ります。(つまりカロリー消費量が減ります)
ダイエット中、あるいは健康的な体を維持したいのであれば、しっかり十分量の睡眠を心がけましょう。
②「頭の働き」の欠落

睡眠不足によって起きる不調は、身体だけではありません。
睡眠は、単に体を休ませるための作業ではなく、「頭の中の整理」の時間です。
日中にあったこと、話した内容、勉強、出来事、知識、感情。寝ている間に、私たちの脳はこれらの整理を行います。
そして、神経回路がどんどん新しく組み変わることによって、新たな発想も生まれやすくなります。
朝(起きたて)は、頭の中の整理が完了し、もっともクリーンで生産性の高い時間であると言われます。この時間にクリエイティブなことをする人も多いとか。
しかし、睡眠不足によって十分「頭の整理」ができていない状態では、何も新しいことを生み出せません。
それどころか、集中力の欠落、睡眠欲により、作業が思うように進まないこともしばしばあるでしょう。
③ ストレスに負ける

徹夜をした次の日って、なんとなくイライラしませんか?
それは、睡眠による「ストレスへの対応」の準備ができていないのが原因です。
「ストレスへと対応」するために重要なホルモンをコルチゾールと言います。コルチゾールは、入眠直後はあまり分泌されませんが、明け方にかけてどんどん分泌されていきます。

(コルチゾールは睡眠中の体内にある程度存在する糖質などを使いエネルギーを作り出す役割もあると言われています。つまり寝ないと、このホルモンも分泌できず肥満になります。)
コルチゾールは起床後に大量に分泌されますが、これは日中私たちにやってくるストレスに打ち勝つための準備なのです。実際に、コルチゾールはストレス度合いの指標として医療の現場で使われています。
睡眠不足では、コルチゾールを分泌することができません。
規則正しい睡眠時間(◯時に寝て、◯時に起きる)といったサイクルを作り上げることで、脳はコルチゾールを分泌する時間をルーティン的に考えることができるのです。
大切なのは「量」だけでない
睡眠不足の招く3つの不調として、
①太りやすい
②頭の働くが悪くなる
③ストレスに負ける
を挙げました。(実はまだ他にもありますが、今回はこの3つ)
これを踏まえて、これからは毎日10時間寝ます!という方は、ちょっと待ってくださいね。
「量」だけでなく、「質」も大切です。
質の良い睡眠が大切ということも分かってるよ!でも睡眠の質って結局なんなの?と思う方も多いはず。
睡眠の「質」が良いとはどういうことでしょうか。
「質の良い睡眠」と、3つの方法

「質の良い睡眠」それはズバリ、「しっかり休息の取れる睡眠」です。
そしてこれは、体や頭が寝る体制を整えられてから寝ることで、叶います。
つまり、まだ眠くもないのに布団に入って無理やり長時間寝ようとしても意味がないのです。
そこで、これに基づいて、睡眠の質を良くする簡単な3つの方法をご紹介します。
1. 就寝前3時間は食べない
私たちの身体は、食事することによって消化・吸収を始めるために胃腸が動きます。胃腸が動くためにもエネルギーを使うため、寝る前にご飯を食べると、寝る準備どころかエネルギーの消費を始めてしまいます。
少なくとも寝ようと思う3時間前までには食事を終えましょう。もし、どうしてもお腹が空く、仕事の関係で夜遅くにしか食べられないという方は、消化しやすい食べ物を選ぶといいです。
消化しやすい食べ物
食物繊維の少ないもの:白米、うどん、じゃがいも、ヨーグルト、豆腐
脂分の少ない食べ物:ささみ、白身魚など
2. 寝る前のスマホをやめる

最も強いブルーライトを発しているデバイスは、スマホだと言われています。ブルーライトは、寝つきを悪くするなどの睡眠障害の原因として名高いです。
寝る前スマホは、せっかくこれから寝ようとする頭を起こしてしまい(覚醒)、寝る準備をダメにしてしまいます。また、スマホだけでなく光を発するものは、寝る前には避けたほうが良いでしょう。
スマホは寝る前は使わないこと。そして、部屋の電気を暗めにするだけでも、頭の睡眠への準備の手助けになりますよ。
3. メラトニンを活用
以前に幸せホルモン:セロトニンのお話をしましたが、これが非常に睡眠の質を高めるために重要なホルモンです。

日中、食事中のトリプトファンから作られるセロトニンは、夜になるとメラトニン優位に変化します。
このセロトニンとメラトニンのバランスこそが、私たちの身体の生活リズムを整え、夜になると「寝る時間ですよー!」と身体を睡眠モードへ変えてくれます。
セロトニンは、腸から分泌されます。そのため、日々の食事や生活習慣から腸内環境を整えることが重要です。
メラトニンは、光刺激によって分泌が抑制されてしまいます。メラトニンをしっかり分泌させるためにも、スマホの光は避けよう、というお話です。
まとめ:睡眠はめちゃくちゃ重要です

大切なことなので、繰り返しますが、睡眠はめちゃくちゃ重要です。
夜更かしが辞められない、眠くならない、寝られない…そんな人は、おそらく寝る準備の段階で問題があるかと思います。
今回挙げた3つの不調にならないためにも、しっかり睡眠の量と質を考えてみましょう。
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