こんにちは、健康オタクのAI(@kwhr_ai )です
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小さな頃から「バランスの取れた食事」が大事だと教えられてきたと思います。
例えば家の人が準備してくれるご飯や学校給食は、バランスがとれた食事の代表と言えるでしょう。
ですが、いざ自分で食事を準備しようとなると、何をどれだけ食べたら良いかわからないと思う人も少なくないはず。
そこで、栄養バランスを考える上で欠かせない数値として
エネルギー産生栄養素バランス
があります。(前:PFCバランス)
今回はこのエネルギー産生栄養素バランスの考え方についてお話していきます。
もくじ
エネルギー産生栄養素バランス
このエネルギー産生栄養素バランスとは、エネルギーを産生する栄養素であるたんぱく質・脂質・炭水化物の3つの栄養素が総エネルギーに占める割合を数値化したものです。
2015年に食事摂取基準が改定される以前は、PFCバランスと呼ばれていました。
(もしかしたらこのPFCバランスの方が馴染みがあるかもしれませんね)

PFCとは、
P:プロテイン(たんぱく質)
F:ファット(脂質)
C:カーボ(炭水化物)
の頭文字を取ったものです。
三大栄養素であるたんぱく質、脂質、炭水化物のバランスを、エネルギー産生栄養素バランス(PFCバランス)と呼んでいます。
エネルギーを産生する栄養素のバランスは、数値化することでわかりやすくなります。
食事摂取基準による目安
厚生労働省が「食事摂取基準2020」で定めたエネルギー産生栄養素バランスは以下の通りです。


ここに書いてある数値は%エネルギーと呼ばれ、1日に摂取する総カロリーをかけて算出します。
例えば、1日あたり2000kcal摂るのであれば
たんぱく質:2000×0.13〜0.2
=260〜400kcal(65〜100g)
脂質:2000×0.2〜0.3
400〜600kcal(44〜67g)
炭水化物:2000×0.5〜0.65
1000〜1300kcal(250〜325g)
となります。
かっこ内はグラム計算したもので、カロリー ÷ 4(たんぱく質・炭水化物)もしくは9(脂質)で出します。
この数値の必要性
確かにこれまであまり三大栄養素のバランスを考えずに食事を準備してきた人から見ると、ちょっと難しそうですが、このバランスが崩れると大きな疾病の原因にもなるのです。
これらの栄養素バランスは、エネルギーを産生する栄養素及びこれら栄養素の構成成分である各種栄養素の摂取不足を回避するとともに、生活習慣病の発症予防とその重症化予防 を目的とするものである。(厚生労働省HPより)
食生活が大きく変化したせいで、生活習慣病は今や性別・年齢関係なくなりやすい病気となっています。
病気にならない、強い体を作るためにもしっかりこの栄養バランスを数値化して、バランスが取れているか定期的にチェックしていくことが大切なのです。
実際に算出してみる
ただ単純に数値を当てはめて算出するのも良いですが、自分の性別や体重、活動量を考慮して算出する方法をお話します。
意外と簡単ですぐできるので、手順を見て一緒に考えてみましょう。
①1日の総カロリーを決める
年齢、性別、1日を通した活動量に合わせて1日の総カロリーを決めます。
食事摂取基準による推定エネルギー必要量はこちら↓

活動量(I、II、III)↓
I:自宅にいてほとんど外出しない者
II:自立して動いている人
III:スポーツ習慣のある人
自分がだいたいどのくらいのエネルギーを摂取するのかを見てみましょう。
②たんぱく質の量を決める
次に目標とするたんぱく質量を決めます。
たんぱく質量もやはり、性別、年齢、活動量によって目標量が変わってきます。

25歳女性で、活動量レベルが II の場合、65〜100gとなります。
そして体重が50kgの場合、だいたい1〜1.5g/体重くらいが理想ですので、多めに見積もって75gとします。(300kcal、75g)
③脂質の量を決める
エネルギー産生栄養素バランスによると、脂質は総エネルギーの20〜30%となります。
ここでは、中間の25%とします。(500kcal、55.5g)
④炭水化物の量を決定する
総エネルギー量:200kcal
たんぱく質:300kcal、75g
脂質:500kcal、55.5g
なので、残りは1200kcalです。
炭水化物で1200kcal分摂るとすると、1200kcal÷4=300gとなります。
これで3種類全ての摂取量が決まります。
ちなみに300gはご飯5.5杯分に相当します。ただし、お米だけでなく間食や野菜・果物からも炭水化物は摂取できます。
おさらい
計算方法を改めて振り返るとこのような流れです↓
①総エネルギー量を決める
(2000kcal)
②たんぱく質量を決める
(300kcal、75g)
③脂質量を決める
(500kcal、56g)
④総エネルギー量からたんぱく質・脂質を引いて炭水化物量を決定する
(2000-300-500=1200kcal、300g)
先にたんぱく質を決めるのは、日本の食文化からしてたんぱく質が不足しやすい栄養素であるためです。
食事にバランスを落とし込むには

実際に出した数値を食事に盛り込むとき、今までの食事をちょっと変えるという方法をおすすめします。
ゼロから食事内容を考えるのではなく、これまでの食事内容から三大栄養素のバランスを出して、不足している分と過剰摂取している分の帳尻を合わせる感じです。
例えば、炭水化物の量が多いのであればご飯を豆腐に変えたり、糖質の多い野菜を葉物野菜に変えたりと、工夫してみましょう。
脂質の量が多いのであれば、動物性食品の食べ過ぎを疑います。
たんぱく質は多すぎるのもよくなく、多すぎる分はしっかり糖質を摂りましょう。
そのためにも、自分が日々何を食べたのか記録するのもオススメです。
1日全体を通して、このエネルギー産生栄養素バランスが取れていれば良いですが、慣れてきたら一食ずつみていくのも、良いかもしれません。
こだわりすぎも良くない

夜ご飯に焼肉を食べたから、今日のエネルギー産生栄養素バランスは数値と全然合ってない…
ケーキを食べてしまったから1日の糖質量が多すぎる…
といった具合にちょっとバランスを崩しただけで自己嫌悪に陥るのはやめてください。
あくまでもこの数値は目安であり、毎日必ず守り抜かなければすぐに疾病になるという訳ではありません。
気にしすぎるあまりストレスをためるのでは、バランスの良い食事を食べる意味がなくなってしまいますよ〜!
まとめ

カロリーや三大栄養素の摂取量をどうやって考えたら良いかわからない、という人は多いと思います。
あるいは、世間で横行している◯◯制限ダイエットに翻弄されて、返って三大栄養素から摂取するエネルギーのバランスを狂わせて、太りやすい体質になってしまっている人もちらほら。
今回は、基本中の基本である指標である、
エネルギー産生栄養素バランス
(PFCバランス)
についてお話していきました。
算出方法は簡単ですが、もっと簡略化するのであれば、
P:F:C=3:2:5と覚えておくと良いでしょう。
お弁当であれば、弁当箱の半分をお米にして、残り半分でおかずをつめると良いですね。
こんなお弁当箱もあるのはすごい便利!
一番生活習慣病になりにくい、健康的な数値であるこのバランスを目指して、食事内容を見直してみましょう^^
①総エネルギー量を決める
②たんぱく質量を決める
③脂質量を決める
④総エネルギー量からたんぱく質・脂質を引いて炭水化物量を決定する
それでは今回も読んでいただきありがとうございます、それではまた!
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