こんにちは、健康オタクの(@kwhr_ai )です。
継続しやすくて、かつ健康的な体になれるダイエット方法ってありませんか?糖質制限とか酵素ドリンク・腸活サプリは長期間継続しにくいし、なんとなくステマ感があっていやです。
ダイエットは短期間で結果を求めると必ずリバウンドしてしまいます。
長い時間をかけて、しっかりと”燃えやすい”太りにくい体質を作り上げることこそ、健康的な体に近づきます。
そこで、今回は健康オタクである私が最近一番注目している
地中海式ダイエット(Mediterranean diet)
を紹介していきます。
本記事の内容
地中海式ダイエットの基本
この地中海式ダイエットは、世界でも多くの専門家の中が注目している食事方法です。
ある特定の食品だけを摂るダイエット(りんごダイエットやもやしダイエット)などのような、簡単な話ではありません。
ですが、基本さえおさえればいくら地中海地方とはかけ離れたここ日本にいようとも誰でも実践できます。
もくじ
地中海式ダイエットの基本
地中海式ダイエットとは

1960年代の地中海地方で伝統的に食べられてきた食生活を用いた食事方法。
この食事方法が実は健康的に減量するためには一番効果的だとして、今では世界的に認められたものになっています。
その食事スタイルはシンプルで、野菜・果物・穀物、ナッツ、豆類を使用した植物ベースの料理で構成されています。
特徴としてかなりの量のオリーブオイルを加えて調理すること、魚介類や乳製品は適度に使用しつつ肉とアルコールの摂取量はかなり抑えるということでしょう。
食事内容のピラミッド

American Society for Nutrition HP
「地中海式ダイエット」と調べると、このピラミッドをよく見かけると思います。
これは地中海式ダイエットを行う上で摂取すべき食品(下)から避けるべき食品(上)をわかりやすくピラミッドに模式化したものです。
内容はこちら↓
- 基本:野菜・果物類、穀物、種子類、豆類などの植物性食品
- オイル類:オリーブオイル
- 動物性食品:魚、乳製品
- たまに食べる:赤身肉
- 嗜む:少量の赤ワイン
- 食べない:砂糖、精製された穀物や油類、加工食品(肉)、甘いドリンクやお菓子
これを意識して食生活に取り入れるだけです。もっと詳しく見ていきましょう。
推奨されている食材

地中海式ダイエットで積極的に食べることをすすめられている食品リストです。
・野菜…ケール、ブロッコリー、ほうれん草などのアブラナ科、トマト、にんじん、かぼちゃなどの緑黄色野菜、きゅうり、なすなどの瓜科など
・果物…りんご、ばなな、オレンジ、柿、イチゴ、ブドウ、デーツ、イチジク、メロン、桃など
・種実類…アーモンド、くるみ、マカダミアナッツ、ヘーゼルナッツ、カシューナッツなど
・豆類…大豆、レンティル、ひよこ豆、えんどう豆など
・根菜類…じゃがいも、さつまいも、カブ、山芋など
・全粒穀物…オートミール、玄米、ライ麦、大麦、とうもろこし、そば粉、全粒粉、全粒パン、全粒パスタなど
・魚介類…サーモン、イワシ、マス、ツナ、さば、えび、かになど
・肉類…鶏肉、鴨肉、赤身肉(脂質控えめ)
・卵
・乳製品…チーズ、ヨーグルト、ギリシャヨーグルト
・ハーブ&スパイス…ガーリック、バジル、ミント、ローズマリー、セージ、ナツメグ、シナモン
・オイル類…エクストラヴァージンオリーブオイル、アボカド
昨今流行っている糖質制限とは真逆とでも言うべき食品たちではないでしょうか。
避けるべき食品たち

地中海式ダイエットでなくとも、これらの食品は避けるべきだと言うことは頭の片隅で分かっているはずです。
・砂糖菓子
:アイスクリーム、飴玉、クッキー、ミルクチョコレート
・清涼飲料水
:コーラ、フルーツジュース、炭酸飲料、カクテル
・人工甘味料
:ダイエット食品、ラカント、アセスルファム
・精製穀物
:白パン、白米、精製パスタ、惣菜パン、パンケーキ
・トランス脂肪酸
:マーガリン、ショートニング、加工食品、揚げ物、ポテチ
・精製油
:キャノーラ油、サラダ油、コンビニのフライヤー
・超加工食品
:パッと見た目で原材料がわからないもの
地中海式実践編:5つのコツ
地中海料理といえば、パエリアや魚介と新鮮な野菜を使ったマリネなど、なんとなくお洒落な雰囲気のある料理を想像するかと思います。
そんな方へ、まずは実生活へ取り入れる際のコツを5点押さえましょう。
①色の濃い野菜を食べる

トマトやなす、にんじんやかぼちゃ、ブロッコリーのように色のはっきりした野菜を選びましょう。
特に旬ものの野菜はもっとも栄養価が高いので積極的に摂りたいところ。
買うものに迷ったら以下の野菜をとりあえず買いましょう。
野菜メモ
・トマト
・ブロッコリー(できれば生)
・ほうれん草
・なす
・にんじん
・玉ねぎ
・かぼちゃ
・さつまいも
正確にいうと、かぼちゃやさつまいもは芋類に含まれますが、ビタミンやミネラル、抗酸化物質も豊富に含んでいるので積極的に摂りましょう。
②動物性食品はサバを買う

魚を積極的に食べることを推奨されているので、魚介類ならサーモンでもエビでもカニでもいいのですが、あえてサバを選びます。
というのも、サバは缶詰で売られているので手を出しやすく、日持ちするので頻繁に買い物にいけない社会人は家に買ってストックしておくことが可能です。
またサバには質の良い不飽和脂肪酸(オメガ3系)が豊富に含まれています。
お肉を食べない分脂質をサバで補いましょう。
できれば味噌煮や味付けタイプではなく、水煮を選びましょう。
③オリーブ油は1日スプーン2〜3杯にしよう

地中海式ダイエットでは、油はオリーブオイルやアボカドをすすめられていました。
ここで、「オリーブオイルならいくらでもかけていいんだ!」と思って、ジャンジャン料理に使うのはちょっと待って。
地中海地方の人々は古来オリーブオイルを生活に取り入れていました。
一方日本人のオリーブオイルの歴史はまだまだ浅く、体質的にもぴったり合っている訳ではありません。
摂りすぎるとお腹を下す、あるいは消化器系の不快感に悩むかもしれません。
かといって油不足は地中海式ダイエットではNG。
一日スプーン2、3杯程度であれば問題ないので良質なオリーブオイルを取り入れてください。
④炭水化物はしっかりオン!

地中海式ダイエットの最大の魅力であり、かつ現代の日本で流行するダイエットと真逆をいくのがこの点で、しっかり炭水化物を食べましょう。
特に、茶色い穀類を積極的に食べること。
例えば玄米やライ麦パン、大麦など。玄米がどうしても苦手だという人は、5分つき米など精製度を少し上げてもいいでしょう。
とにかく、未精製な炭水化物を抜かないこと。
これによって血糖値の変動が緩やかとなり、無駄な空腹が生まれにくく間食の回数も減るでしょう。
参考:糖質とは何なのか【炭水化物の分類から糖質制限の事実まで理解しよう】
⑤果物を意識して食べる

実は日本人は世界的に見ても果物消費量が少ない国です。
野菜は意識して食べるのに果物はあまり食べないという現状は、おそらく糖質制限ダイエットが流行しているゆえんではないでしょうか。
確かに果物に含まれる果糖(フルクトース)は体脂肪になりやすい特徴を持ちますが、果物の形で食べる分には問題なくむしろ積極的に食べて欲しいところ。
なぜなら果物には食物繊維が豊富に含まれているので、果糖単体で食べるよりも血糖値が上がりにくいことや、ビタミン・ミネラル源として優秀な食材だからです。
毎日バナナ一本やりんご一個でもいいので、果物を食べてビタミン・ミネラルを補給しましょう。
地中海式ダイエット効果の科学的根拠
低糖質・低脂質との比較研究
肥満の成人322人を対象とし、低糖質、低脂質、そして地中海式ダイエットの3つのグループに分けて2年間追跡研究を行った研究があります。(*1)
低糖質群:カロリー制限なし、ただし一日20gの糖質を2ヶ月継続し、その後徐々に糖質量を増やすよう指導。(120gまで)
低脂質群:女性1500kcal、男性1800kcal/日、そのうち30%エネルギーを脂質由来のものとし、高脂質スナックは控えるように指導。
地中海式ダイエット:女性1500kcal、男性1800kcal/日、そのうち目標として35%エネルギーを脂質由来とし、その他に1日あたり30〜45 gのオリーブオイルと少数のナッツ(5〜7個、<20 g)を摂るように指導。
リバウンドが一番少なかった
体重がもっとも減少したのはもちろん低炭水化物ダイエットであり、これは炭水化物を摂らないことによって水分と筋肉量が減ったことに由来しています。
しかし、食事制限を解除すると最もリバウンドしたのも低炭水化物群でした。

(N. Engl. J. Med. 2008; 359:229-241, fig.2)
上記のグラフは、3種の食事方法を指導したあと2年間の体重変動を表したグラフです。
赤:低脂質食群
黄:地中海食群
青:低炭水化物群
その結果、介入(指導)してから半年で低炭水化物群はガクンと体重が減るものの、一気にリバウンドしているのが見てとれます。
24ヶ月後の数値そのものは一番低くはあるものの、最もリバウンドしているのはやはり低炭水化物群であり、体に大きな負担をかけていることは間違いありません。
低脂質食群もある程度のリバウンドを招いているのがわかります。
一方で、地中海食群(黄)の体重維持効果は非常に高いと言えるでしょう。
つまり、被験者にとっても無理なく続けられる食事スタイルだったことがわかります。
心血管症リスクを下げる
2013年の論文で、7447人の心血管症リスクを有する被験者を地中海食(オリーブオイル)群と地中海食(ナッツ群)、対照として低脂質群の三群に分け、約5年間追跡するという大規模な研究論文が発表されました。(*2)

(N. Engl. J. Med. 2013; 368:1279-1290, fig. 1)
縦軸:心疾患リスク 横軸:年
その結果、対照群(低脂質)と比べて地中海食群(オリーブオイルやナッツ)の方が、心血管病になるリスクを39%下げる結果となりました。
オリーブオイルやナッツに含まれる不飽和脂肪酸(オメガ3)や、地中海食のように穀物・野菜・果物中心でお肉を控えめにする食生活のおかげで、血液をサラサラにすることが勝因ではないでしょうか。
まとめ
ダイエット=減量ではない

地中海地方、ギリシャ語で「diaita」(生活スタイル)という言葉が語源となってダイエット(diet)という言葉が生まれました。
受験英語風にいうなら、ダイエット(diet)=食事ということで、間違ってもダイエット=「減量」や「痩せる」ことを指すものではないのです。
つまり、ダイエットは完全に和製英語です。
ただし、当ブログでは減量のことをダイエットと便宜上記載しています。
(これは食事方法と書かずにダイエットと書くことで日本では混乱される可能性を考慮しているためです。)
ここはぜひ考えていただきたいポイントです。
地中海式ダイエットコツまとめ
①色の濃い野菜を食べる
②肉より魚(サバ)を選ぶ
③一日2〜3杯のオリーブオイルやアボカドを摂る
④未精製の炭水化物を食べ、砂糖食品は避ける
⑤果物を意識的に食べる
以上のことを意識してみましょう。
Let’s try!
地中海式ダイエットとして旬の野菜や果物を食べ、穀物中心の生活を送り、肉よりも魚をメインの動物性たんぱく質源とすることで健康的な食事スタイルを維持しましょう。
太りにくい人々の食生活には、太りにくさの秘密があります。
それは極端に糖質や脂質を制限したり、ハードなジム通いをする訳でもなく、日々の意識から変化させることが重要であることを覚えておきましょう。
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