Gut health

乳酸菌は死んでも意味があるという話【腸活】

こんにちは、AI(@kwhr_ai )です。

大学で乳酸菌の研究をしているので、よく乳酸菌に関する質問をいただきます。

よく聞かれるテッパンの質問はいくつもあるのですが、その中でも

  • 乳酸菌って死んでしまったら意味ないの?
  • 加熱して食べるのってよくないの?

という、乳酸菌の生命に関わるお話をよく聞かれます。もっというと、

生きて腸まで届かないと意味ないの?

ということ。

「生きて腸まで届く」というフレーズを大手ヨーグルトメーカーが打ち出すように、どうやら乳酸菌は生きて腸まで届いた方がいいというイメージがついているようです。

でも実際、死んだ菌でも健康効果や腸活としての意味は大ありです。

大切なのは、菌が生きているか死んでいるかではなく、どれだけ多様性を持って菌を取り入れられるか、ということです。

基本:乳酸菌はいろんな食品にいる

通常、乳酸菌は加熱処理やpH処理など特別な処理をされない限り、食品中に生きたまま含まれる微生物です。

自家製の漬物などの発酵食品をはじめ、無農薬野菜や果物にも乳酸菌がくっついています。(実際に分離すると結構いろんなところから乳酸菌が出てきます🔬)

そんな乳酸菌は、製造の過程で加熱処理をされることで死滅します。

よく、商品のパッケージを見ると「殺菌乳酸菌粉末」みたいな文字を見かけませんか???

これは、食品衛生法によって、食品中から検出されてはいけない微生物があり、それらを除くための加熱条件が定められているため。しょうがないのです。

死んだ乳酸菌でも意味がある理由

死んだ乳酸菌しか入っていないなら、意味ないじゃん!ポイ!!!とするのはちょっと待って。乳酸菌はそんなに単純な生き物ではありません。

むしろ、ここからが乳酸菌の魅力とも言えるところです。

なんと、腸内細菌は死んだ乳酸菌の”菌体成分”を認知して、必要な成分を生産、あるいは菌そのものを増殖させるのです!

つまり、死んだ菌の体(body)を、認知するということですね!

すごくないですか???

これを、サイエンス的言い方で「クオラムセンシング(quorum sensing)」と言います。

正確に言えば、菌体成分の密度が一定まで高まると、その濃度に反応して特定の遺伝子を発現させる、これがまるで会話をしているようであるために、「菌間のコミュニケーション」としてクオラムセンシングがあるのです。

(私の大学での研究もこちらが関わっています、なのですごい面白い)

クオラムセンシングには、菌の生死は関係ない

死んだ菌でも意味ないことはない、の理由です。

ちなみに、菌の体(body)を認知する場合もあれば、その菌が生産する特定の物質を認知する場合もあります。微生物の世界は奥が深い…

加熱した発酵食品も腸活のひとつ

死滅した菌でも、腸内環境を整えるために有効であるということは、加熱した発酵食品でも問題ないということ。

例えば、納豆チャーハンや味噌炒め、ホットヨーグルトなどの加熱する調理方法でも、問題ないということです。

よく、ホットヨーグルトは菌が死んじゃうのでよくないですか?と聞かれることがあるので、ここで回答しておきます^^

とはいえ、生きたままで乳酸菌を腸に取り入れることも大切な腸活なので、非加熱での発酵食品も楽しみましょう。

まとめ

今回は、

・腸活で大事なのは菌の多様性

・乳酸菌は死んだ菌が腸まで届くことも意味がある

というお話でした。ぜひ、これからの食生活に生かしてみてください^^

それではまた!

ABOUT ME
ai
プラントベースな暮らしを楽しむ26歳大学院生 | 管理栄養士(2017)|ミニマルな暮らし | 読書とコーヒー好き