腸内環境

本当に”乳酸菌は生きたまま腸に届く”の?【体の中での動きを解説】

こんにちは、AI(@kwhr_ai )です。

昨今の健康ブームで、発酵食品や腸内環境が注目されています。

その流れにあやかり、多くの企業から

「生きたまま腸まで届く乳酸菌」

を含んだ商品が次から次に登場。

参考:「菌活」の市場トレンドと生活者の意識 ~ブームで拡大・活性のヨーグルト・発酵系飲料市場~

コンビニやスーパーでは“乳酸菌”という文字が入った商品を見ない日がないほど増えています。

ただ、そんな中で一番多くいただく質問がこちらです↓

乳酸菌って本当に生きたまま腸に届くの???

本当に乳酸菌は、私たちの腸の中に生きたまま届くのでしょうか。生きたまま腸内に届くとして、どんなメリットがあるのでしょうか。そのあたりの疑問をまるっと解決していきます。

AI
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大学院博士課程で食品由来の乳酸菌について研究している、私が解説していきます。

参考:【乳酸菌の健康効果や有益性】イメージだけじゃない、乳酸菌の人気な理由。

結論:生きて腸まで届くものもあります

最初に結論をいうと、

生きて腸まで届く乳酸菌もいます!

というと、腸まで生きて届かない菌もいるの?と思われる方がいますよね。

基本:生きて腸まで届くのは難しい

基本的には、一般の微生物にとって人間(あるいは生物)の体内は生きづらい環境である、ということが、生きて腸まで届くのが難しいと言われる理由です。

それは人間の体内のpHに理由があります。

まず最初に口腔内のpHは6.8〜7と、中性状態です。

ところが、胃の中は”胃酸”という強力な酸性の液体でおおわれており、強い殺菌作用のために大半の微生物が死滅してしまいます。

その後、腸までの道のりで分泌される酵素”膵液”がアルカリ性なので、腸内はpH5〜6.5と弱酸性の状態になっています。

大半の微生物は胃のなかで死んでしまう

胃酸はかなり強力な酸性物質、そのため、胃の中はpH1〜1.5とかなりの酸性状態です。

pH2〜3である食酢は、ダイレクトに嗅ぐとかなり酸っぱいと思います。酸っぱすぎるものを食べると、喉が焼けるような感覚になったことはありませんか?(危ないのでしないでください)

胃の先は私たちにとって大事な大事なが待っているんですが、腸に入るときにある程度外からの汚染菌を排除しておく必要があります。

そこで胃液(pH1〜2)は、食品とともに入ってきた菌の腐敗や発酵を抑制(抗菌)する働きがあるのです。

大抵の微生物は強酸性条件下で生き抜くことはできません。

乳酸菌にとって快適なpH

一般的に乳酸菌にとって快適なpHは5.5〜7と言われています。

ということは、乳酸菌は胃のなかを通る時に胃液(pH1〜2)によって死んでしまうことが多いのです。

つまり、

ヨーグルトや乳製品で乳酸菌を摂っても、その多くは胃で死んでいる

場合がほとんどです。

乳製品のCMや広告で「生きて腸まで届く」と言われる商品は、“耐酸性”の乳酸菌を使っているタイプになります。つまり、胃液のような極端な条件(低pH、酸性条件)でも生き抜く強い乳酸菌を使っているということです。

死んだ乳酸菌でも意味があります

せっかく食べたヨーグルト、でも乳酸菌が胃で死んでしまう…

だからといって、食べるのをやめないでください。

死んだ菌の状態であっても、彼らには意味があるのです。

乳酸菌自体が有効成分

生きた乳酸菌は非常にナイーブで、食品・サプリメントで加工するのが難しいと言われます。

そこで実は、多くの乳酸菌配合と言われる食品には「殺菌乳酸菌」が配合されています。つまり、食品やサプリメントには、結構死んだ菌が盛んに使われているのです。

この秘密は、生死関わらず腸まで届く乳酸菌が大切なのです。

乳酸菌の量が増加することが大切

私たちの腸には約100兆個もの腸内細菌が存在していると言われています。

つまり、既に存在している腸内細菌の中の善玉菌をいかに増やせるか、活発に働かせるかが大切なのです。

実は乳酸菌の生死は関係なく、腸内に乳酸菌が届くことで腸内細菌叢が変化します。

<乳酸菌同士の会話>
詳しくいうと、腸内に乳酸菌(生菌・死菌)が入ると、腸内の乳酸菌の量が増えることで会話を始めます。(厳密に言えば菌体の密度を乳酸菌が認識します)

そうすると、もっと動かなきゃ!」「もっと増えよう!」「免疫システムを向上させよう!と、乳酸菌たちがせっせと動き始めるのです。

つまり、ヨーグルトを食べた後に乳酸菌が胃で死んでしまったとしても、死菌状態でも私たちの腸内を刺激してくれるのです。

乳酸菌を取り入れる方法

基本:乳酸菌を含む食品を食べる

一番手軽に食べられるのはヨーグルト。

他にも今では”乳酸菌入り”の食品がスーパーに並ぶことが多いですね。

・ヨーグルト

・漬物

・キムチ

・発酵飲料

詳しくはこちらの記事でもお話ししています。

▶︎プロバイオティクスで腸内環境を整える【おすすめ食品・サプリメントも紹介】

応用:サプリメント

ここでのサプリメントは乳酸菌を摂ることが目的で、ダイエット目的のサプリメントではありません。

ダイエットサプリは、下剤ともなる成分(センナ・ダイオウ・アロエなど)が大量に含まれていて、逆に腸内環境を狂わせることになるので絶対に摂らないことをオススメします。

純粋に、サプリメントで乳酸菌を摂りたい時、選び方のコツとしてはやはり原材料をしっかり見ることです。

下剤成分の含まれていないものを選びましょう。

原材料に気をつかえば、サプリメントも十分乳酸菌を生活に取り入れるツールになります。

まとめ:生死関係なく腸まで届くことが大切

最初に言ったように、乳酸菌は胃液のpHの低さで死んでしまうことがほとんどですが、だからと言って意味がないわけではありません。

むしろ、死菌を使って多くの会社は乳酸菌入り食品や薬品を製造しています。

生きて腸まで届くプロバイオティクス菌だけでなく、死んだ状態でも腸まで届く菌も腸内環境を改善するお手伝いをしています。

なので、毎日継続的に乳酸菌を食生活に取り入れてみてください。

これであなたの腸も綺麗に美しくなるはずです。

参考:腸を整える本来の目的と実践して欲しい5つのおすすめ腸活

それではまた。

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ABOUT ME
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管理栄養士免許取得するも、研究に魅了されて、現在博士課程の大学院生(乳酸菌)/ 健康オタク、海外旅行マニアです。インスタグラムで日々の食事など公開中。