腸内環境

腸の運動を支配する自律神経【大事なことはバランスです】

忙しい毎日のストレスや、偏食、睡眠不足などの荒れた生活習慣。そんな日々が続くと、なんとなく腸の調子も悪い。便秘や下痢になりやすい。

それらは知らない間にあなたの自律神経を乱しているからかもしれません。

私たちの腸の運動は自律神経に支配されています。

自律神経を整えると、腸の働きを整えることができます。
そこで今回は、自律神経と腸の関係についてのお話です。

自律神経とは

神経は生き物全てに共通して存在する繊細なコントロールシステムです。神経は、大きく分けて脳脊髄神経系と自律神経系の二つに分けることができます。

✔︎脳脊髄神経系
腕を動かしたい!と思うと腕が動く、のように私たちが考えて身体を動かす時に使う神経系です。

✔︎自律神経
私たちの身体を正常に動かすために、365日24時間私たちの意識していないところで働いている神経のことです。

自律神経はさらに交感神経副交感神経の二つに分けることができます。

図に示したように、交感神経・副交感神経にはそれぞれ働きがあります。詳しく見ていきます。

交感神経

例)敵に追いかけられる状態

大げさに言いますが、まさにこんな感じの時に働く神経です。敵に追いかけられると、目をカッと開き(瞳孔拡大)、激しく呼吸し(気管拡張)、心臓はバクバク(心拍数増加)、血が上り(血圧上昇)ます。

しかし、敵に追いかけられている時にトイレにいきたくなると困るので、腸の動きをいったん抑制します。(消化活動の抑制)

副交感神経

例)ソファに横たわってウトウトしている状態

安心・リラックスした状態だと、目は細くなり(瞳孔縮小)、呼吸は落ち着き(気管収縮)、ゆっくり脈打ち(心拍数減少)、血圧は低下します。

このような状態だったら、安心してトイレにいけるので、腸の動きが活発になります。(消化活動の促進)

自律神経と日常生活

一般的に、寝ている間は副交感神経が優位な状態ですが、日が昇るに連れて、交感神経が優位になります。交感神経を優位にすることで、活動できになるのです。

そして日が暮れて夜がくると、だんだん副交感神経が優位となり、睡眠へと導かれます。

自律神経が乱れるとは

二つの神経(交感神経・副交感神経)のバランスが保てている状態は、比較的安定しています。しかし、ストレスや不規則な生活習慣では、交感神経ばかりが刺激され(敵に追いかけられている状態)、バランスが崩れます。

これが、一般的に言う”自律神経が乱れた状態”なんですね。

自律神経は私たちが頭で考えてコントロールできるものではありません。しかしこれら二つの神経を良くも悪くも刺激するのは、私たちの日々の生活なのです。

消化活動は副交感神経

腸の動きが活発になり、消化活動が行われるのは副交感神経優位な状態です。朝はきちんと排便があり、夜は腸による消化活動が活発に行われるのはこのためなのですね

では、敵に追いかけられる状態から、ソファに横たわる状態に自分の神経をスイッチするために必要の3つの方法をお話します。

副交感神経優位にする5つの方法

①寝る前スマホをやめる

睡眠前は、副交感神経が優位になっています。

というより、副交感神経が優位になると、眠くなるようにできているのです。(敵に追いかけられている状態では寝ようにも寝られません)

しかし、スマホなどの光や文章・絵を見ることは交感神経を刺激してしまいます。交感神経を刺激したまま無理やり寝ると質もダダ下がりです。

寝る前1時間はスマホやテレビの光を避け、できれば部屋の電気も暗めに調節して副交感神経を優位にしましょう。こうすることで、寝ている間に腸がしっかり働いて消化活動をしてくれます。

オススメ記事:睡眠不足からくる3つの不調【睡眠負債は絶対ダメ】

②朝のアラームは控えめに

寝起きが悪いから、アラームをけたたましい音や激しい音楽にしていませんか?

こう言った類の音は、交感神経を一気に刺激します。交感神経を刺激されてしまっては、朝の腸の動きは停滞し、便秘に繋がるなんてことも。

朝は副交感神経が優位な状態から徐々に交感神経優位な状態に変化するのが理想なのです。

③血糖値を急に上げない食生活

私たちがご飯を食べると、血糖値が上がります。そうすると、”インスリン”というホルモンがすい臓から分泌され、血糖値を下げます。

この時、血糖値を急激にあげるような食事をすると、すい臓は慌てて血糖値を下げようとインスリンをバンバン分泌し始めます。しばらく食事をせずに甘いものを食べると、心臓がバクバクしたり目が覚めたりしませんか?これは交感神経が刺激されている証拠なのです。

これでは内臓に負担をかけてしまうので、結果として自律神経が乱れることに。なるべく血糖値を上げにくい、低GIな食品を選ぶようにしましょう。

オススメ記事:【痩せたい人必見】GI値を味方につけて賢くボディメイクしよう

④体を温める

体温が上がると手足の先の血管(末消血管)が拡張します。そうすると、リラックス神経である副交感神経が優位になります。(もちろん副交感神経優位になると、体温が上がります)

⑤水分をしっかり摂る

水分不足の状態では、体が危機を感じます。そこで、水分摂取が大切になるのですが、冷水をゴクゴク飲むとそれもまた体へのストレスに。できればぬるま湯や温かい飲み物を飲むことで副交感神経を優位に持っていくことができます。

オススメ記事:水分摂取量は1日あたりどのくらいを目指すのが良いですか【管理栄養士目線】

補足:ストレスの対処

ストレスも、交感神経をバンバン刺激する原因です。こうなると、心も体も休まることはなく、腸の動きも悪化します。

腸は、幸せホルモンであるセロトニンを分泌してくれる場所でもあるので、悪化するとセロトニンの分泌も悪くなるという悪循環になります。

ストレスは簡単に無くなりませんが、自分なりに対処できる方法を模索してみましょう。

オススメ記事:【腸と脳】腸から生まれる”幸せホルモン”

バランスが大切

ここまで、腸の動きは副交感神経によって促進されると言ってきました。

じゃあ、副交感神経をどんどん優位にしとけば腸がどんどん動いてくれるじゃん。

と思うかもしれませんが、それだとちょっと危ないです。

副交感神経が優位になりすぎると、消化液の分泌が促進されすぎて しまいます。これではかえって胃腸に負担をかけてしまうのです。

大切なことは、バランスです。1日を通した日内変動の流れを乱さないようにすれば良いのです。

まとめ:自律神経と腸

自律神経と腸は密接に繋がっています。

例えば、ストレスや睡眠不足、暴飲暴食などの生活習慣によって、🔗過敏性腸症候群を招きます。これも、自律神経が乱れた結果おこる腸の不調です。

自律神経を整えれば、腸は必ず美しくなります。

副交感神経が優位になるのは、夜の寝る前から朝方にかけて。
日常の生活習慣を見直してみて、朝と夜の過ごし方を変えてみましょう。

 

 

ABOUT ME
ai
管理栄養士免許取得するも、研究に魅了されて、現在博士課程の大学院生(乳酸菌)/ 健康オタク、海外旅行マニアです。インスタグラムで日々の食事など公開中。